「『何もしないリスク』と『挑戦するリスク』」   

私も61歳になり、残された時間は2~3年である。この2~3年の間に協会の新しい土台を築くと同時に、日本農業の方向性を提案できるようにしたい。日々の仕事や周りの環境に流されていると、どうしても自分の考え方が小さくまとまり易くなる。

一昨年のリーマンショック後の経済不況を受け、協会の主力業務である白米営業をやめて米の加工食品の営業に特化した決断が今の協会の原点だ。

この一年間、協会がそれまでの営業を続けていたらどうなっていたのだろうか。今とは全く違う協会の姿があるに違いない。

人生にも会社にも、常に分岐点がある。そして、常にルビコン川を渡る決断をする時がある。その決断をするか否かによって、それぞれの人生や会社の方向性が全く異なる。人間も会社も、「何もしないリスク」と「挑戦するリスク」のどちらかを選択する時には、「挑戦するリスク」を選択したいものだ。

国の新しい農業政策も、農家に対して選択を求めている。国の政策に参加することもしないことも自由ですよ、という選択である。

農家は、まさに、新しい農業政策に「参加しないリスク」と「参加するリスク」を選択する時が来たのではないか。

農業の六次産業化は口で言うほど簡単ではない。新規需要米で商品開発と営業に結びつけるのはもっと大変だ。

主食用だけを作っていれば楽かもしれないが、難しいことに挑戦することによって何か新しい道が拓けるのではないか。少なくとも私には、新しい可能性が拓けて見えるような気がする。それは私の目の錯覚かもしれないが。

by a-wakui | 2010-01-06 14:25

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