「問題は、農産物の加工比率の低さ」   

秋田県人の性格を表す言葉に「俺もしないから、お前もするな」という言葉があるという。多くの経済人が笑い話として紹介する言葉だが、当らずとも遠からず、というところではないか。

秋田県の小中学生の学力は日本一だというが、他に高いのは、自殺率と高血圧だという。多くの統計数値は、全国でも下から数えた方が早い方だという。

そんな秋田の中で最も遅れているのが農業だ。なぜ秋田県の農業はこんなに遅れてしまったのだろうか。
米の生産量は、大潟村も含めて水田面積が多いため、生産量も多いのは当り前だ。秋田の農業にとって問題なのは、農産物の加工比率がとても低いことだ。

農産物の加工比率が低いことは農業の六次産業化が進んでおらず、雇用の場も少なくなる。
秋田県農政は、国のモデル農業を目指して立村した大潟村を秋田県農業のけん引役に活用すべきではなかったのか。大潟村を活かし、秋田県農業を発展させるには、大きなビジョンを持たなければならない。

大潟村は今年、2万t以上の加工用米や新規需要米を栽培する計画を立てている。
同様に、秋田県全体で減反面積に加工用米や新規需要米を栽培すれば、20万tを超える米が収穫できるのではないか。

その20万tの米を加工し販売することができれば、雇用の場も含めて、秋田の農業はとても大きな発展の可能性があるのではないか。

大潟村では、米の栽培だけでなく、加工と販売を視野においた計画を立てている。
国の新しい農業政策は、秋田県農業を大きく発展させる可能性を持っている。

そのためには、将来に向けての秋田県の農業ビジョンを構築しなければならない。

by a-wakui | 2010-01-11 18:39

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