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「これからの農業経営」   

私は、大規模経営とは最低1万haだと考えている。その経営は水田を資産として所有するのではなく、米を育てる道具として考えることが必要である。
トラクターは田圃を耕耘したり代かきをする道具であり、田植え機は田植えをする道具である。また、コンバインは稲を刈る道具である。同じように、水田は米を育てる道具であると考えなければならない。

農地を購入するのは一般的には数十haまでである。100haを超えるようになれば数十億円になり、1000haは数百億の借入金を抱えることになる。
農業は数十億円の借金をし、数百億円の借金をすることで利益が回収できる産業ではない。農業は生産の場において、極力コストを下げるようにし、加工や販売の面において積極的な投資をしなければならない。

これからの農業経営は、可能な限りのコスト削減によって、初めて存在が許される産業になるのではないのか。

by a-wakui | 2008-07-31 14:45

「地域農業の維持と発展」   

仮に、820万トンの生産量を500キロで割ると160万haになるが、残りの面積120万haのうち、100万haを生産可能面積とし、260万haを100haで割り2万6千の経営体が必要になる。また、200haで割ると1万3千の経営体が必要となり、500haの場合だと大潟村では19、秋田県では200の経営体が必要となる。

当然のことながら、農業には様々な経営体があるので、将来1ha未満の経営体と100ha以上の経営体が現れ、お互いの利点を出し合いながら、地域農業を維持発展させていくことが必要となる。

今、必要と考えるのは、100haを超える経営のあり方であり、特に500ha、1,000haの農業経営はどのようにしたら良いのかということを、現実問題として真剣に考えなければならない。

そのために、民間企業の導入を前提に大規模農業の経営研究を始めなければならない。

by a-wakui | 2008-07-30 09:28

「集落営農から法人営農へ」   

日本では、1ha~20haくらいの経営試算表はどこにでもある。これから数年後には、集落営農が法人営農に移ることにより、40haの経営試算表ができるだろう。
日本に本当に必要なのは、1,000haや10,000haの経営試算ではないのか。
しかし、1,000haや10,000haの経営時の農機や人件費はどうなるのか、そのことを現実の問題とし、研究しているところは日本のどこにもない。

40年前に生産調整を始める根拠になったのは、280万haの農地で500キロの米が収穫できるので、1,400万トンの生産能力があることになり、その生産量に応じて減らす政策が生産調整であり、現在820万トンの生産数量にしている。そうすると、作付面積は160万haになる。生産調整の始まった年と比較すると、120万haも減反していることになる。

40年の間に、耕作可能面積は農地転用や耕作放棄等でたくさんでき、本当の耕作可能面積は相当低いと考えられる。

by a-wakui | 2008-07-29 08:47

「真の日本農業の将来像」   

日本農業は将来、農業従事者の減少により全国平均で1戸当り150ha、秋田県においては300haを耕作しないと、現在の生産量を維持できないと言われている。現在の100倍~200倍である。現在、日本で唯一米づくり専業農家の村と言われる大潟村の耕作面積でさえ、平均15haである。

近い将来訪れようとしている日本農業の将来像を描いた農業ビジョンを、日本中の誰もが、見出せないでいる。それは、経験していないから絵が描けないのか、それとも絵を描くことを恐れているのか。

私は、将来の農業の姿がどうあるのかではなく、日本の食糧を生産するために、現在の農地を維持するためには、どれくらいの農業者がどれくらいの農地面積を耕作しなければいけないのかと考える。

それは、農業者でなくとも良い。自動車免許を持っている普通の人であれば、年齢も性別も関係ない。

by a-wakui | 2008-07-28 09:01

「農業の再建」   

農業再建の切り札として民間企業をどのように農業に参入させれば良いのか。そのことについての考えをつづる。
民間企業を農業に参入させるといっても、どのようにすれば良いのかは、どこにも誰もその有効的な方法を持ってはいない。
また、そのために具体的な調査や研究が進んでいるわけでもない。

では、民間企業が農業経営に参加するにはどのようにしたら良いのか。どのようなメリットがありデメリットがあるのか。またその時、農業者側はどのような受け皿を準備できるのか。
お互いに相手を危険視せず、日本の食糧生産を一緒に担うという意識を持って、ともに勉強する場の提供が必要ではないか。

私は各企業・各研究機関・各行政・各JAに協同研究の場の創設を呼びかけようと考えているが、今日本農業の再構築のためには最も必要なことではないだろうか。
私のブログを見ている人が沢山いるようだが、このことについて農業者はもちろんのこと、民間企業の方も、行政の方も、持っている意見を寄せて欲しい。

私は農業者の一人として、国民の一人として、また日本の農業の将来にとても危機感を抱いている者の一人として、農業の再建は農業者の力だけではなく、民間企業をはじめとして様々な方の力を借りたいと心より願っている。

by a-wakui | 2008-07-27 08:29

「民間企業の農業への参入」   

その姿は10年後、20年後になってから気づくものであるかもしれない。協会が21年前に個人産直を始めた時には、各方面から非難や中傷を受けた。しかし、あれから20年経ち、個人産直は普通のことになり、農家が消費者と直接取引きをすることは、最も新しい農業の姿として推奨されるようになった。

しかしながら、そのことを実証し、進めてきた協会が、今になっても非難や中傷を受けているのは、日本的性格のためなのだろうか。

私は、数百haの経営を通常の経営として確立するためには、農家の力だけでなく、民間企業の力も積極的に活用しなければならないと思う。
民間企業も農業経営に参加することにより、経営規模の拡大・新しい農業技術の開発・農産物の適性価格の発見など、生産者にも消費者にも様々なメリットがあるのではないか。

農業は食糧生産のための産業であり、農業者のみで再建することはとても難しいと思われる。そのためには、民間の企業のみならず、多くの知恵を集結しなければならない。

by a-wakui | 2008-07-26 08:37

「新しい農業の姿」   

農水省の統計によると、現在の全国の農家の平均耕作面積は1、5haであり、将来は1戸当たり150haにならないと、現在の耕作面積が維持できないという。

秋田県においては、1戸当たり300haの経営を行う必要があるという。300haの経営を行うには、500ha~1000haの経営のモデルが無いと、一般的にはできない。仮に、一般的に300haの経営が普及するには、各地に500ha~1000haの経営が行われていなければならない。

私が言う、大潟村こそ集落営農に取り組み、数百ha規模の経営を目指さなければならないと言うことは、全く根拠がないわけではない。
日本農業は、国産志向の高まり、自給率の向上などで、今までにない注目を浴びてはいるが、それにより日本農業の将来が明るくなったわけではない。

これからの農業は今までの農業の延長ではなく、今までとは異なる農業の創造の中に、新しい農業の姿が創造されるのではないだろうか。
それはどのような姿なのか。その姿は誰も見たことがないのか、それとも目の前にあるが誰も気づいていないのか。

by a-wakui | 2008-07-25 17:42

「農業経営の未来」   

大潟村で通常使用されているトラクターは、150馬力のゴムクローラータイプである。8時間労働で耕耘・代かきは15haが10日程で終わる。24時間使えば10日で45haできるので、1ヶ月間使用すると、1台で100haは耕耘・代かきができる。

当然のことながら、1人でやるのではなく、24時間できるように雇用体制を組む。1年間通して雇用しなくても、時給で雇用できるので自動車の免許を持っている人なら誰でも良い。田植機もコンバインも、そして草刈り機、肥料播きなども同じ考え方で良い。

耕耘・代かき・田植え・稲刈りは皆、作業であり難しい技術は必要としない。また、稲作技術も10ha当たり10俵くらい収穫するのであれば、難しく考えなくても多少の技術があれば良い。
その時こそ、農協の営農指導員を活用すれば良い。

農機具のコストが経営に一番影響を与える。農機具コストを下げ、大面積を経営する経営技術を身につけなければ農業経営の未来は開かれない。

by a-wakui | 2008-07-24 09:04

「決断の時」   

入植以来40年間、大潟村は北海道の畑作経営を除いて日本で1番大きな農業経営であったが、全国の集落営農が何らかの形で法人経営に移った時に、大潟村の15haは日本で1番小さい農業経営になる。

今までの40年が日本で1番大きかったからと言って、これからも1番大きいということにはならない。本来なら、基盤の出来ている大潟村こそが、積極的に500ha~1000haの大面積の集落営農に取り組み、コストダウンを図らなければならなかった。当然のことながら、大規模化により労働力が余るので、その労働力の有効活用を考えなければならないが、私は労働力が余るとは考えていない。今まで以上の大きな経営を考える場合、労働力を生み出さなければならない。それが大潟村における集落営農に対しての考え方である。

大潟村が数百ha規模の経営を経験していれば、周辺市町村の集落営農をまとめて経営することも可能である。全国の建設業者が経営拡大のために、集落営農の経営参加を望んでいるが、大潟村の農家はそれを黙って見守っているのか否か、その決断の時期がきたのではないか。

by a-wakui | 2008-07-23 09:18

「共同経営」   

大潟村は、1戸あたり平均耕作面積15haの、日本で唯一の専業農家の村である。1戸あたりの面積が15haのため、国が進める集落農業の対象にはならず、単独でも生産調整補助金対象農家である。

一般の農家は、20~30戸の集まりで、20ha以上の集団(法人経営が条件)をつくった場合、生産調整の補助対象になる。これは、5年以内に法人経営を確立しないと、補助対象から外れることになる。
平均年齢が65歳以上の方が集まり、法人経営にすることは簡単に出来るものではないが、そうでもしないと補助金の受け皿が作れなかった。

大潟村は40年前に、大規模稲作経営の村づくりを目標に、5人~6人の共同経営を目標に営農をはじめた。営農がはじまり2年以内に、ほぼ100%の共同経営は解散することになった。その理由は、今まで自由に個人経営を行ってきた農家が、国から言われたからといって、急に共同経営ができるはずないからだ。

共同経営や法人経営は必要に迫られるからやるのであり、人から言われたからやるものではないという。ごく当り前の回答である。

by a-wakui | 2008-07-22 17:13

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