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「(3)農業の法人経営と民間企業の参入について」   

農業法人は大小あわせて全国にたくさんありますが、どこの農業法人も農地の集約に苦労し、大規模経営は極めて困難な状況になっております。

また民間企業の参入についても、一部の施設型農業に民間企業の参入が見られますが、土地利用型の農業は、農地の集約ができないため、新規参入の大きな障壁になっております。

by a-wakui | 2008-11-30 08:25

「(2)農地の私有制の問題」   

日本農業は生産効率が悪いため、専業農家が育たず、若者が新規参入しにくいのが現状です。その最大の理由は、農地が小面積に分散された私有地であり、40万haに及んでいる耕作放棄地も、農地が分散しており有効活用ができないからです。
 
465万haの農地を300万戸の農家が所有し、平均1、5haの農地が数ヶ所に分散しており、それぞれの農地が、面積、土質、水利など条件が様々に異なっております。併せて、農家それぞれの農業に対する想いの差があり、農業をやめたいと考えている農家、農業を継続したいと考えている農家が、それぞれ分散した農地を所有しております。

そのため、分散した農地を集約することはとても難しく、規模拡大をしたくても規模拡大ができない状況になっており、生産効率が悪く専業農家が育ちにくく、若者が農業に参入できない環境になっております。

by a-wakui | 2008-11-29 17:59

「2日本の農業の現状と課題」   

世界の食糧不足とは別に、日本農業は食糧生産を担う若者の就農不足と農業従事者の高齢化により、農業基盤の弱体化が進み、日本の食卓は深刻な状況になっております。

(1)「農地・農業人口の現状」
農地の総面積/ 65万ha
水田/250万ha (水稲150~160万ha)(転作 90~100万ha)
普通畑/117万ha
牧草地/62万ha
樹園地/32万ha
(うち)耕作放棄地/40万ha 
(うち)不作付地/20万ha
耕地利用率/93%(一部、複数作利用)
作付延べ面積 434万ha
農業就業人口/299万人
農業従事者年齢/65歳以上が60%で180万人(約290万ha耕作)
30歳未満が1%で3万人
農業総産出額/8兆2,900億円

日本の農地の利用形態と農業就業人口については、上記の通りですが、日本農業・農村の再生のための課題は、農業者の高齢化と若者の就農不足の解決を急がなければなりません。

近年、新規学卒就農者の統計がとられておりませんが、年間数百人の状況であり、医者や弁護士になる人数よりもはるかに少なく、30年たっても、就農者は2万人しか増加しないことになります。現在65歳以上の方は180万人おり、10年後には皆75歳を超えるため、農業を継続することはできません。また兼業農家の農業収入は年間で20万~30万円しかないため、高い農機具を購入して後継者が農業を継続することはできない状況になっております。

そのため、180万人の農家が耕作する農地の約300万haが、10年以内に耕作放棄地になる可能性があります。このままでは自給率が10%を切ることが目前にせまり、国民の食糧確保に重大な懸念がでてきました。しかしながら、国民の多くはこの現実に気がついておりません。

by a-wakui | 2008-11-28 13:13

「1深刻化する世界と日本の食糧事情」   

世界各国で食糧の輸出規制が出され、また、食糧不足により世界各地で起こっている暴動が報道されております。このような世界的な食糧事情を受けて、平成20年4月、国連で緊急食糧サミットが開催され、各国に食糧増産と食糧輸出規制の緩和を呼びかける声明が発表されました。

しかしながら、食糧増産のために必要な肥料の三要素であるN・P・Kの中のP(リン酸)の製造のためにはリン鉱石が必要ですが、リン鉱石の産出国であるアメリカと中国は、両国ともリン鉱石の輸出規制をしております。

2008年現在、世界の人口は67億人を超え、2050年には90億人になるといわれており、今後とも増え続ける人口に対して食糧の増産余力は足りないのが現実です。特に、中国やインドが自国民の食糧確保を優先して食糧の輸出規制の強化を始めたことにより、世界的な食糧不足の動きが顕在化しております。

世界的な食糧不足を解決する方法として、農作物の遺伝子組換え技術が注目されておりますが、日本の消費者は遺伝子組換え作物を望まない傾向にあります。 しかしながら、遺伝子組換え大豆による大豆油や、飼料用のトウモロコシで飼育した家畜の肉を日々消費していることも現実です。

「日本の食の現状は」

  食糧自給率(カロリーベース)      40%
  穀物自給率(カロリーベース)      30%弱
  
(国産)/(輸入)
米800万t/77万t(MA米)
麦(主食用)90万t/500~600万t
大豆(食用)数10万t/500万t(油脂・食用)
飼料用穀物(含むコンス用) - /1,500~2,000万t
トウモロコシ - /300万t(食用)


世界的な食糧不足が今以上に進みますと、小麦600万t、大豆油用500万t、飼料用穀物2,000万t、トウモロコシ300万tが輸入できなくなります。


このことは、日本人が小麦利用のパンや麺を食べられなくなり、味噌や醤油、食用油が不足し、牛や豚等の肉類が食べられなくなることを意味しております。
穀物以外にも、魚・野菜・果物等、様々な食品が輸入できなくなるため、戦後の食生活の状況に戻ることになるのではないでしょうか。

by a-wakui | 2008-11-27 15:52

「平成の農地改革」   

「若者が夢と希望を持てる農業の姿」を創造するためには、分散されている私有地である農地を集約するための国の力が必要であることを基本に、「平成の農地改革」のすすめを提案させて頂いたので、ご意見を頂きたいと思う。
                
はじめに

世界的に食糧不足が深刻化する中、日本は世界一の食糧輸入国であるとともに、先進国の中で最も食糧自給率が低く、一日も早い食糧自給率の向上と農業・農村の再生が求められております。
今後も深刻化するであろう世界的な食糧不足の中で、どのようにしたら日本農業が食糧自給率を上げ、国民の食糧確保の責任を担う産業に発展し、農村を再生することができるのでしょうか。そのために、何をどのようにすれば良いのか、多くの皆様に一緒に考えて頂きたく、本提案をさせて頂きました。

日本農業の問題については、既に様々な意見や提案が出されています。しかしながら、日本農業は若者の就農不足と農業従事者の高齢化のため、耕作放棄地が年々拡大し、自給率向上と農業・農村再生のための具体的な方向性が見えておりません。

それは、農業問題が生産者の問題としてのみ論じられることが多く、国民の食糧問題として考える視点が足りなかったからではないでしょうか。
今後は、日本農業・農村の再生のため、国民の食糧政策と一体化して考える必要があるとの視点に立ち、産業の枠を超えて多くの方々の知恵を結集していかなければならないと考えております。

本提案につきましては、まだ不十分な内容ですが、農業の現場から見た現状を紹介することにより、多くの皆様の知恵を結集し、より良い政策提言にしていくことができれば幸いです。

by a-wakui | 2008-11-26 17:56

「たどり着いた答え」   

ブログを始めて9ヶ月間は、私の考え方の整理の時間でもあった。協会経営のことを話し、書くことは簡単であるが、それではこのブログの意味がないように考えた。

私は農業に取り組んで40年が経ち、協会経営に取り組んで20年が経った。そして60歳を迎えた今、自分が考え続けてきた農業の姿を創造するために何が必要なのか、その答えにようやく出会えた。

私はこれから残された時間、そのことを伝えるために全力を挙げなければならないと考えている。

by a-wakui | 2008-11-25 17:26

「国民世論」   

国の基本となる政策の方向性を変えるには、やはり国民世論が大切である。そのため、今回の提案が少しでも実現に向かうためには、農政ジャーナリストを中心とする、報道関係者の理解を得なければならない。

そのためには、私が協会の経営を通して長い間お世話になった報道関係者の方々に私の提案を伝えて意見を聞き、また機会ある度に様々な意見を聞くことから始めなければならない。

by a-wakui | 2008-11-24 08:07

「農家の意識調査」   

そのためには、国民に日本農業の現状を伝え、また行政やJA関係者は、全国の農家を対象に、今後農業を継続するのかやめようと考えているのか、またやめようと考えている方はどのようにしたら継続することができるのか、意識調査をしなければならない。

農家が農業をやめようと考えているのか、継続しようと考えているのかの調査は、医者が病人から身体の状況を聞くことと同じであり、病人の具合を聞かなければ、正しい治療ができない。

日本では、現在農業をしているかいないのかの調査があるだけであり、将来どのようにしたいかの調査はない。

by a-wakui | 2008-11-23 11:53

「生産性の高い農業の確立」   

昭和の農地改革は、戦争に負けた日本が連合国の指令によりできた改革である。現在の日本農業・農村の中で、農地の所有と利用の分離を国の責任でやることができるのだろうか。またそのためには、何をどのようにすれば良いのか。

当然のことながら、300万人の農家の所有する農地を集約することは簡単にはいかない。だからこそ、必要ではあっても政治家も行政担当者も発言しないのである。しかし、現在の農業の就農状況を見れば、個人や企業の力ではどうにもならないところまで行きづまりを迎えている。

今こそ国の責任において農地を集約し、生産性の高い農業を確立しなければならないのではないか。

by a-wakui | 2008-11-22 17:53

「農村起業」   

農地改革により農地の集積と配分ができたら、農村にはたくさんの余剰労働が生まれる。この余剰労働の活用のため、農工商連携による農村起業に取り組む必要がある。

世界的な食糧不足はこれからも過剰化し、食の安全性に対する関心もますます高まり、食の国産指向は高まるだろう。消費者の食の安全と安心に応えるためにも、農村に生産から加工、販売のための一貫した企業をたくさん起業することにより、平成の農地改革により生まれた余剰労働力を活かすことができる。

そのためにも、農業以外の分野からたくさんの知識や技術、そして知恵を導入しなければならない。そこに初めて「若者が夢と希望を持てる農業の姿」が創造できるのではないか。

by a-wakui | 2008-11-21 11:53

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