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「新しい時代の、新しい農業の始まり」   

大潟村では、育苗用のハウス張り等、種播きの準備で大忙しだ。

今年は、主食用米だけでなく、加工用米や新規需要米の栽培のため、いつもの春作業とは違う空気である。

大潟村の農家も、加工用米や新規需要米の種播きを迎えて徐々に、「新しい時代の、新しい農業が始まった」と、自分なりに、時代が変っていくと感じているようだ。今のところ、戸別所得補償制度への参加者は、大潟村全体で85%くらいだが、田植頃までには90%を超えるのではないか。

今まで40年間、生産調整に参加してこなかった農家が急に参加することになるのだから、多少のとまどいもあるのは仕方がない。もし、赤松大臣の発言がなく、大潟村に対するペナルティが今まで通りだったら、誰も戸別補償制度には参加できなかったのではないか。

by a-wakui | 2010-03-31 17:36

「米めん普及のために」   

先日、市内の大手量販店で、めんのコーナーを見学したら、実に多種多様な「めん」があった。しかも、様々なメーカーが様々な商品を開発しており、数百種類ものめんがあった。

反対に、「米」のコーナーはめんコーナーの十分の一にも満たず、商品の種類は数十分の一である。

米めんが全国の消費者の間に普及するには、1社、2社がどんなに頑張っても、普及しない。数十社の企業が百種類を超える米めんを開発して、初めて、普及していくのではないか。

外食で食べる米めん、惣菜コーナーにある米めん、電子レンジ対応の米めん、お湯を注ぐだけの米めん等、様々な食べ方ができて、初めて、普及していくのではないか。

その時期がいつ来るのかわからないが、協会がその時までに、どこまでできるかが課題である。

by a-wakui | 2010-03-30 16:30

「日本農業の悲劇」   

米の消費拡大の道がそう簡単にいかないことは、今までの1年間の苦労でよくわかった。しかし、どんなに苦しくても、その道を開発しないことには、日本の米作り農家は胸を張って米を作ることができない。

本来なら、農協が米の消費拡大のために全力を挙げるべきなのだが、全国の農協にそんな動きをするところはほとんどない。

全国には30万人の農協職員がおり、農協には農家の預金が100兆円もあるという。日本一大きな企業である農協が、日本農業の課題である「米の消費拡大」のための開発に全く動かないことが、日本農業の悲劇でもある。

農協が動かないことを承知で書いてみたが、とても残念なことだ。

だからこそ、私が取り組む価値があるのかもしれない。

by a-wakui | 2010-03-29 16:50

「60歳以後の人生」   

私は一昨年、60歳になってからのことを真剣に考えてきた。

私は何をするためにこの世に生を受けたのか
私は何をするために米作り農業に取り組んでいるのか
私は何をするために大潟村に入植したのか
私は何をするために協会を創ったのか
私は何のために入植以来40年間、全国の農協団体や行政を敵にまわしてきたのか
このまま60歳を過ぎ、このままのかたちで終って良いのか

色々なことを真剣に考えた時、一つのことが頭に浮かんだ。

それは、米の消費拡大のため、決定的な方向性が開発されない限り、米作り農家は、いつまでたっても主食用として余る米を作り続けなければならない。それでは、米作り農家として、いつまでたっても、胸を張って米作りを続けることができない。

日本の米作り農家が胸を張って米作りを続けるには、主食用以外の消費拡大の方法を開発しなければならないのではと考えた。そして私は、60歳以後の人生を、米の消費拡大に向けて全力を尽くすことにした。

by a-wakui | 2010-03-28 17:39

「今まで通りの営農体系」   

全国の農協関係者は、新規需要米や加工用米の栽培にはとても消極的なようだ。

加工用米と新規需要米の栽培のためには、実需者を自分で開拓しなければならず、開拓できなければ、加工用米や新規需要米を栽培することができない。

消極的な理由にはもう一つある。それは、加工用米も新規需要米も、販売価格が安いため、農協の手数料が取りにくいこともある。農協としては、労多くして益が少ない加工用米や新規需要米の栽培を推進したくないのが本音である。

全国の農協関係者は、加工用米や新規需要米については、個々の農家が希望した場合は対応するが、積極的にはすすめていない。そのため、新しい農業政策が始まったが、主体は今まで通りの営農体系でいくというのが全国的な傾向である。

by a-wakui | 2010-03-27 18:31

「協会を代表する商品」   

今週1週間の商品開発は、とても需要な意味があった。

この1週間の間にも、次から次へと新しい開発の課題が寄せられている。どの課題一つ取っても重要な内容である。その課題の解決が米めんの可能性を広げ、協会の可能性を広げていくのではないか。

「米粉食品」と言っても、米粉食品の消費拡大のためには、米パンと米めんの開発がとても重要な課題である。ひと口に「米パン・米めん」と言っても、量販店の小売部門で販売されるのか、惣菜部門での販売になるかによって商品開発の方法は違い、量も異なる。

協会では米粉食品の事業選択として米めんを選択したが、米めんの世界は無限の可能性が拓いていることは、1年間の取り組みでようやくわかるようになった。しかし、その無限の可能性は、全て自分で切り拓いていく者のみに拓かれている可能性である。

米めんの開発と営業については、「協会はこういう商品が造りたい、自分はこういう商品を造りたい」という想いが無ければ、米めん事業の可能性を拓くことはできない。

米粉食品が、米の粉食文化として定着するか否かは、今年で決まるのではないか。協会はそのような想いで、今年の夏の商戦に向けた米めんの販売に全力を挙げている。

現在の米めんの販売見込みを考えると、その可能性は十分にあると確信している。食品業界にも、商品名で会社名を想像できる商品がたくさんある。「サトウの無菌パック、ハウスのバーモンドカレー」のように、協会を代表する商品を開発したい。

その夢が実現できれば、日本の農業も、新しい農業の姿が創造できるようになるのではないか。そのためには、何をどのようにすれば良いのか。

今考えていることは、今年の秋からの米めんの商品開発と、営業活動である。「米めんなら、あきたこまち協会」と言われるような商品開発と営業活動をどのようにするのか、多くの方に知恵を借りながら、今までの米めんの発想を変える米めんを開発したいものだ。

by a-wakui | 2010-03-26 17:51

「六次産業化をすすめなければ、農業に未来が無い」   

大潟村の今年度の戸別所得補償制度への参加率は、今のところ85%くらいであるが、田植えまでに90%にいくのではないか。

昨年、赤松大臣が大潟村に来た時に、「90%の参加を目標にしたい」と話をしたが、その目標が達成できるようにしたいと考えている。

全国の農村で戸別所得補償制度への取り組みの説明会が盛んに行われている。主食用米以外は、加工用米も新規需要米も、自分で実需者を見つけるというのが、今回の政策の基本になっている。

そのため、自分で実需者を見つけることができなければ、加工用米も新規需要米も、栽培することができない。そのような農家は、今まで通り、主食用米以外は畑作に取り組むしか方法がない。

他の畑作物と同じように、全農丸投げでお任せすることになると、1kg20円くらいの飼料用米になり、そこから1kg40円の手数料を支払うことになると、補助金から不足部分を支払うことになる。このような話が全国で起きているのだ。

農家が戸別所得補償を受けながらも加工用米や新規需要米を栽培し、それなりの収入を上げるには、農業の六次産業化をすすめ、自分の作った加工用米や新規需要米で加工食品を造り、販売するための道を拓かなければならない。このことは、今までの農業とは異なる「新しい時代の新しい農業の姿」を構築しなければできないことである。

今までのように農家が加工用米や新規需要米を栽培し、加工や販売は農協やメーカー任せでは、これからの農業情勢の変化を乗り切ることは難しいのではないか。

私は他の方より多くの経験をしているので、農業の六次産業化はとても難しいことを知っている。それでも農業の六次産業化をすすめなければ、日本の農業に未来が無いことを強く感じている。

by a-wakui | 2010-03-25 17:43

「最大のデメリットは、最大のメリットにつながる」   

今週は、米めんの品質向上のために、とても重要な技術開発に取り組んでいる。

今回の技術開発のためには、特殊な原料が必要である。その原料は協会にしか無く、利用の方法によっては様々な可能性を引き出してくれる。予定通りの結果が出せれば、米めんの新しい世界が拓けるのではないか。

米めんは、小麦めんに比較してグルテンが無いため、めん造りには様々なハンディを背負っている。しかし、米の技術を様々な角度から検討することで、小麦めんにはなかった、米めんとしての可能性を開拓することができるのではないだろうか。

私は、物事の考え方の基準として、「最大のデメリットは、最大のメリットにつながる」と考えている。デメリットは、その特徴を活かす知恵が無いからデメリットであり、活かす知恵が見つかれば、デメリットからメリットへ変るものである。

米の生産調整も全く同じである。米を減らすために、畑作に不向きな所でも、畑作をすすめるために多額の補助金を交付してきた。それは、「主食用としては過剰である米を畑作に切り替え、食糧自給率を向上させよう」という、一石二鳥の政策で、40年間生産調整をすすめてきたが、その政策効果は決して高いものではなかった。

昨年からは、畑作に不向きな所では、主食用米以外の米の作付に補助金が付くようになったが、残念ながら、主食用以外の利用のため、その利用方法が決まらないと作付することもできず、広がりがみられないのが現状である。

それも当然である。日本には既存の加工用米の他に、米の新しい需要のための食文化が存在していないのだから。

国の言うように、小麦粉由来の食品に利用することができれば、大幅な市場が拓ける可能性はあるが、そのためのゴールは遠く、とても高いハードルをいくつも越えなければならない。

by a-wakui | 2010-03-24 17:44

「一流の食品メーカー並みの技術」   

私は、初めて農業に取り組んだ40年以上前から、『農業は生産だけではなく、「生産・加工・販売」を一体化した産業でなければならない』と考えていた。

その頃、「加工」と言っても、「餅、味噌、漬物」くらいしかなかった。また販売と言っても、農協に出荷する以外は、リヤカーに乗せて移動販売をするだけであった。

自分の作った米を販売しようとすれば、「食管法違反」ということで逮捕される時代でもあった。

私が自分の信念だった「生産・加工・販売」を実現するために、大潟村あきたこまち生産者協会を創立したのは、昭和62年だった。協会創立以来、様々な圧力を受けながら米を精米し、全国の個人のお客様にお届けする「産地直送」を事業の柱としてきた。そして無洗米設備を導入した平成11年度からは、全国の業務店に業務用の白米の営業を開始した。

さらに、発芽玄米を開発した平成15年度からは、全国の量販店に発芽玄米の営業を開始した。また、平成17年に米の栄養機能性食品を開発し、営業したことにより、協会は発芽玄米の栄養機能性食品として認知されるようになった。

そして昨年から、米めんの開発と営業活動により、協会の認知度は急速に高まってきた。大きな商談がたくさん入るようになったが、その分、商品の品質向上に対する要望のハードルがどんどん高くなってきた。

私が農業の「生産・加工・販売」のことを考えた時とは、全く異なる加工技術が求められるようになった。協会
が加工したものを、食品メーカーや卸を通して全国のお客様に購入してもらうためには、協会も一流の食品メーカー並みの食品加工技術と、品質管理技術の確立が必要になってきたのである。

by a-wakui | 2010-03-23 18:33

「農家がこれからやるべきこと」   

昨日は、テレビ朝日の「スーパーモーニング」より、戸別所得補償制度についての取材があった。新しい農業政策を考える時に、戸別所得補償制度だけを切り離して議論をしても意味が無いのではないか。

今回の国の農業政策は、戸別所得補償制度と水田利活用向上対策、そして、農業の六次産業化政策の3本の柱から成っている。この3つの政策をどのように組み合わせて、地域の農業振興と個人の農業経営を確立するかが重要である。

この3つの政策の中から1つの政策だけを切り離して、政策の可否を論ずるのは無意味である。私は、3つの政策を組み合わせることで、「日本農業の可能性について自分のできることは何か」と、日々考えている。多くのマスコミの方は、今まで生産調整に参加してこなかった私が、なぜ今年から生産調整に参加することにしたのかを知りたいようだ。

今までの生産調整は、畑作に不向きな所でも畑作が強制された。また大潟村は、生産調整に参加しようとしても、ペナルティとして畑作を70%もしなければならず、主食用米の作付が30%しかなかった。

これでは米作り専業農家として生活できず、生産調整に参加したくても、実質的には参加できないようにされていたのが今までの生産調整だった。

新しい農業政策ではペナルティの実質的な解消を掲げ、赤松大臣が、大潟村だけでなく全国のペナルティの解消に取り組んでくれた。

また昨年から、畑作に不向きな所では、主食用以外のお米の生産ができるようになった。今まで生産調整に参加しなかった農家から見ても、国の農業政策を拒否する理由が何もなくなったのではないか。

これから農家がやることは、農業の六次産業化にどれだけ取り組むことができるか、否かである。

by a-wakui | 2010-03-22 17:48

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