「新しい農業の姿の創造」   

協会では、平成7年に米ヌカ発酵肥料工場を建設、残留農薬分析システム、カドミウム分析システムも導入した。皆、時代の求めより10年以上も早く取り組んだ。そして15年たった今、連日のように、「食の安全と安心」に関わるニュースが流れてくる。

「時代より10年早い」という言葉があるが、私は15年早かった。そしてようやく、時代が追いついてきた。今こそ、協会が産地から消費地に、そして生産者から消費者に直接お届けすることで、新しい農業の姿を創造するという創業理念、そして「おいしく、安全で安心できる商品を安定してお届けする」ことにより、お客様に喜んで頂くという経営理念を全面的に押し出した経営ビジョンをたてる必要があるのではないか。

昨年末から続く食品偽装問題、中国食品の輸入毒物事件、そして最近の食糧不足問題。日本の歴史の中で、今程「食の安全と安心、そして安定供給」に対しての不安が高まったことはないのではないか。

# by a-wakui | 2008-07-10 10:24

「協会の方向性」   

協会では、国の農業政策の変化を感じながらも、協会の進むべき方向性は、その時々の農業政策の変化に影響をされない経営の確立をしなければならないと考える。
協会は、日本のどの量販店や食品メーカーにもない、「安全で安心できる20万俵の生産基盤を持つ食品メーカー」としての基盤の確立に全力を尽さなければならない。

協会では、その方向性の確立のため事業戦略や商品戦略の見直し、販売先の見直しなど、全ての見直しに着手し始めた。その見直しにより、その時々の米の相場や経営環境の変化の影響を受けない経営の確立を図りたいと考えている。
協会は、生産者の米を販売するために創立した会社であるから、その米の強みを最大限に提案できなければ、存続もありえないと考えている。

協会の生産者会員が栽培した、おいしく安全で安心できるお米や、加工食品の販売ができず、価格の安い米の販売を中心に事業計画を立てるようでは、大手の米屋に勝つことはできないと考えるべきだ。そのために、協会の経営方針の再構築により、商品戦略、販売戦略、提案方法の再点検に取り組む。

# by a-wakui | 2008-07-09 16:38

「国の政策の変化」   

協会には連日のように、新聞・テレビ・雑誌等の取材が来る。当然のことながら、全てが食糧問題に関する内容だ。
食の安全と安心に関すること、米政策のこと、これからの日本の農業のこと、そして最近では、米粉の利用についての話題も多い。

協会創立以来21年間、様々な取材を受け、その時々に応じて自分の考えを述べ、今日に至っている。
私は、様々な情報を得て自分の経験を併せ、これからの農業の方向性を考え、その方向性に対応するように協会や自分の行動を変えてきた。しかしながら、国の政策は急速に変化することはできないので、急速な変化を思わせながら、時には後戻りすることもありとてもまどわされた。

今回の国の政策の変化の理由は国際圧力であり、国際世論の高まりであるから、国としては外圧の力を借りて、政策の方向性を変えるチャンスとも考えているのかも知れない。それは、40年間続けてきた減反政策の見直しであり、これから21世紀に向けた日本の農業政策の再構築の出発の年になるのではないか。

今回の農業政策に失敗したら、日本の農業は復活できなくなるだろう。その理由は、農業者の高齢化により、再チャレンジするエネルギーが残り少なくなっているからだ。

# by a-wakui | 2008-07-08 15:44

「地球温暖化と食糧問題」   

本日から、北海道洞爺湖サミットが始まった。主要議題は地球温暖化対策と食糧問題である。
地球温暖化問題と食糧問題は別の問題のように見えるが、バイオエタノールの開発により、両者には極めて深いつながりがあることがわかってきた。
石油燃料によるCO2削減の一環として開発されはじめたバイオエタノールは、食糧の原料を利用するため、食糧不足の引き金にもなるという。
また、地球温暖化が進むことにより、世界の食糧生産のメカニズムが大巾に変化し、食糧の主要産地の移動がはじまる。

連日のように報道されている地球温暖化問題をみると、この現象を止めることはできないのではないかと感じる。
地球が許容できる、人間を含む全ての動植物数のバランスが崩れる現象のことは、「環境の変化」、「環境破壊」という言葉で表現されている。
また、環境を破壊する行為は人間以外はしないことも事実である。

日本の人口は、年間100万人程減少しているが、世界の人口はこれからも増え続け、2050年には90億人にもなると言われている。そしてそのほとんどがアフリカ等の発展途上国であり、現在貧しいといわれている国である。
そしてインドや中国は、2カ国だけで世界の5分の2の人口を抱え、急速な発展をすすめている国家の基本政策としての発展と併せて、自国民の食糧確保を政策の中心とすることを明確にした。

人間はある程度のことは我慢できるが、食糧不足は我慢できない。食糧政策に失敗することは、国の崩壊の始まりにもなる。
世界中に安い食糧があふれている時は、食糧不足の議論もしなかった。
今、安い食糧はどこにでもあるから、日本での生産をやめて外国から輸入した方が良いという意見をいう人はいない。

# by a-wakui | 2008-07-07 09:13

「米の多様利用」   

今までのことは、すでに何回も何百回も議論されたことであり、その経験をふまえて今回の現象を考えなければならない。

今回、政府も政治家も、米粉を利用することが国民の食糧の安定生産につながるという認識を持ったことに意味がある。
自給率とは、国民の必要とするカロリーをどのようにして生産するかである。
国内で生産できなければ、輸入しなければならない。それは、国民の生命を守らなければならない政府の責任である。

今までは、国内で生産できるものでも外国からの輸入品の方が安いからと輸入し続け、結果として国内の生産基盤を弱体化させた。そして、世界一の食糧輸入大国になった時に突然、世界中で食糧不足が起きた。
このような事態に対応するために、国は日本人の主食である米を多様に利用することにより、1%でも自給率を上げ、これからの農業政策の柱にしようと考え始めたようだが、それはそれでとても良いことではないかと考える。
これからは、農業関係者をはじめ民間企業は、国の政策の方向性を見ながら、全力を挙げて国の方向性の先取りを始めることだろう。

協会では、21年前の創立以来、米の付加価値を求めて様々な努力をしてきた。
平成15年に発芽玄米の取り組みを始めとし、平成17年の米の栄養機能食品の開発への取り組み、そして今年平成20年は、本格的な米粉への取り組み開始にあたり、7月中旬には第一期工事として、月産200トンの米粉工場が完成する。

米粉には、生米を利用する米粉、水引きした米粉、アルファー化した米粉、膨張した米粉、白米粉、玄米粉、発芽玄米粉等、多種の米粉があり、それぞれの商品化も進んでいる。
協会では発芽玄米設備の利用により、それらの全てに対応できるようになっている。
現在、協会では設備増加の準備と、また米粉の品質確認と商品サンプル、レシピ作りを進め、併せて営業も開始している。

小麦粉業界では、小麦粉の値上がりは商品に付加しながら対応できるが、小麦粉の輸入が激減したら原料が入手できなくなるため、そうなったら大変だという声も出てきた。
それは、米の世界でも同じである。米の価格が上がった場合には他店でも値上がりするので自店でも値上げしやすいが、米不足の場合には流通に片寄りが出るため、力の弱い所には現物が回ってこないことが多く、その時には仕事ができなくなる。業界では、安いものを探す時代から、安全で安心でき、その上、安定供給できる取引きを求めるようになってきた。

そして、安定供給できることが最も大事なのではないかという、食糧にとっては当たり前の条件に、誰もが気づくことをと期待している。なぜなら、安全・安心な食糧を安定して生産できるのは国内生産しかないからである。そのために、国民一人ひとりの負担がどうなるのかということも、大事なことである。

# by a-wakui | 2008-07-06 08:15

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