「ゼロからのスタート」   

5月上旬より、会員の皆様に野菜をお届けするための準備を急いでいる。野菜は、米と同じように基本食料であり、食卓には欠かせないものである。

1年間安定して野菜をお届けするためには、夏から秋までしか栽培できない秋田県産野菜だけにこだわるのではなく、全国からおいしく安全で安心できる野菜を準備しなければならない。
また、野菜の産地、生産者、栽培方法の情報公開と、公開内容の確認ができるシステムを構築しなければならない。

会員の皆様だけでなく、おいしく安全な野菜を求めている多くの方達に、どのように情報を伝えるか、どのように注文を受け、どのように発送するのかを決定しなければならない。

21年前に、あきたこまちの産直を始めるため協会を創立した時も、今のように全てがゼロからのスタートだったことを思い出す。
協会創立当初、精米設備もコンピュータも袋も箱もなく、販売方法もわからず、社員もそしてお客様も1人もいなかった。あるのは自分たちが栽培した「あきたこまち」と、農業の将来に対する夢だけであった。

# by a-wakui | 2008-04-16 14:52

「大潟村農家の40年の取り組み」   

平成18年度の農林水産省の統計によると、秋田県の農業は、後継者不足から近い将来1人あたり300haを耕作しなければ、現在の生産性は維持できないという数字が出ている。
そのため、国は集落営農組織の設立を急いでいる。国の取り組みは、一面的には間違っていないと思うが、他に良い方法がないのかというと、他にもたくさんの方法があるように思う。
農民は文章に書いたものより、自分の目の前にあるものを信じ、その真似をしようとする。それが最も賢いやり方であることを、農民は良く知っているからである。

現在、大潟村は日本中の農協から、また行政から、そして政治家からも「農業政策を守らない、不届きな農家の集まり」と言われている。本当にそうだろうか。平均15haの農家がこの40年の間何をしてきたか、そして今、何をしようとしているのか。

大潟村の農家が辿ってきた40年の歴史、そしてこれから取り組もうとしている様々な事業、これら全てが日本農業のモデルではないだろうか。
物事は全て、見る人の視点で答えが違ってくる。

# by a-wakui | 2008-04-15 12:00

「共同利用による経費削減」   

大潟村農業のモデル性を語る上で欠かせないもの、それは大潟村入植者の米の販売努力だろう。

大潟村には、大小合わせて100社を超える米の販売グループがあると言われている。
今は、多くの人が米の販売のために数々の協同を組んでいるが、その人達が農機具の協同利用に取り組んだら、農機具のコストも今の5分の1、10分の1になるのは簡単だ。
そして余った労働力や農機具は、大潟村以外の集落営農の請い耕作に参加したらどうか。
集落営農は5年間補助金が出るようであるが、6年目からは何の補償もない。5年後には、今の構成員は皆70歳を越えて、個人経営には戻れなくなっている。

多くの集落営農をまとめて経営するには、100ha、200haの経営が当たり前のように議論されるようにならなければならない。

# by a-wakui | 2008-04-14 14:30

「集落営農の実態」   

本当に余計なお世話かもしれない。

農家は意外に利口である。農業に取り組んでも、将来に見込みがなければ、農地の価格が下がる前に農地の売却を考える。
また、後継者が勤め人になるように、15haの兼業化が始まっている。

大潟村の農業が、国際競争力のあるモデル農業になるかどうかは別として、日本中で進めようとしている集落営農化事業のモデルになることは間違いない。
大潟村では、協同経営をすることが義務づけられたが、1~2年で全て解消した。きっと、日本中の集落営農が同じ経験をするだろう。
また大潟村では、30haは個人経営の時代になっている。そして将来的には、100haを越える農業団体ができるだろう。今のトラクター・コンバイン・田植機の能力は昔の10倍もあるのに、自作地が狭すぎるからコストが下げられないのだ。

# by a-wakui | 2008-04-13 11:16

「経営の見直し」   

営農開始と同時に減反政策が始まり、大規模機械化農業を夢見て入植した農家も、入植以来40年が経ち、入植一世の平均年齢は70代も半ばを過ぎた。
入植時、21歳で1番若かった私が60歳になったのだから当然だ。
村の様々な集会に参加するメンバーの80%が、後継者の時代になった。
私は、参加者の中では1番の年寄りになってしまった。

入植一世は、減反政策の中で営農に取り組みながら、土地代金という償還金を返すのに一生をかけた。
後継者は土地代の償還金はないが、代わりにトラクター・コンバイン・田植機等の設備投資の償還に追われている。

今の農機具は、入植当初の農機具に比べて能力も価格も何倍にもなっている。
また、入植当初の3倍くらいした米価が、今は1.5倍くらいにまで落ち込んでいる。農業関係者の間では、近い将来、入植当初の米価と同じくらいになるのではと心配されている。
入植当初と違うのは、農機具の設備投資だけではなく、生活関連経費が比べものにならない程高くなっていることだ。

今こそ大潟村の入植者は、設備計画も生活スタイルも見直さなければならないと考えているが、余計なお世話だと言われるかもしれない。

# by a-wakui | 2008-04-12 12:44

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