農村地帯でのセミナー / 手植え・手刈りをする日本人   

昨日は農村地帯でセミナーを行った。
参加者は、インドネシア農業省、イカマジャの農家グループ、ププック社、ボゴール農大、地方政府関係者、SMBC、PWC他だった。
日本で研修経験のある農家がリーダーになって、農家グループが中心のセミナーであったため、私の話の内容も農家の方が興味を持つ話にした。

また、研修に来ていたボゴール農大の方やイカマジャの農家の皆様も、それぞれ話をしたが、とても熱心に協会のことを話してくれて農家の方も興味深そうに聞いていた。
日本で研修経験のある農家は、1,000人程いるとのことだが、全員が自作地を持っている小地主である。インドネシアは財閥系の農地には小作がおり、その他には自作地の小地主がいるようだ。
インドネシアは相続税がないので、金持ちはますます金持ちになるシステムになっているようだが、現在のインドネシア農業は、財閥系も自作農家も、全て手植え・手刈りであり、このままでは日本と同じようにジリ貧になるようだ。

セミナー会場に日本人で外資系企業に勤めたあと、インドネシアで農業に取り込んでいる方がみえたので、その方の田圃と精米工場を訪ねた。
その方は、ジャポニカ米を生産しているので、他のインディカ米との違いを聞いた。

インディカ米は1kg50円、ジャポニカ米は1㎏150円~200円とのことだ。収量的にはジャポニカ米は、インディカ米の8割とのことで、市場は日本食レストランが中心であるが、作り過ぎると市場が溢れるとのことだ。
驚いたのは、田圃の地代が10アール4万円とのことで、日本より高いことだった。
インドネシア農業の多くは小作なので、地主に払う小作料がとても高いとのことだ。
人件費は1日600円前後なので、ジャポニカ米を作ることで、間に合うとのことだ。

それにしても、外資系のコンサル会社に勤めていた優秀な日本人が、インドネシアの農村で手植え・手刈りの農業に取り組んでいることは、私には信じ難いことだ。
今日はジャイカを訪問し、明朝の飛行機で帰国する。





 

by a-wakui | 2016-08-26 19:30

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