「機械は進化」   

兼業農家の場合は、農業政策そのものより、兼業先の会社の経営の状況が直接農業収入に響くが、大潟村のような専業農家は農業政策が直接農家収入に響く。
私は大潟村の農家を専業農家として位置づけ、そこから日本の専業農家政策はいかにあるべきかとの考え方を述べている。

特に、19年度から始まる集落営農方法では、30ヘクタールから50ヘクタール規模の農
業法人を全国に創ろうとしているが、大潟村で専業農家経営が成り立たない場合は、全国の集落営農も成り立たない可能性が高いのではと考えている。
そのため、大潟村の農業経営のあり方を通して、日本農業の将来の方向性を試行錯誤している。

大潟村は15ヘクタールの水田があったから入植以来40年近く経営することができた。
40年前の米価は1俵8千円だった。それが2万円になり3万円になり、そして1万4千円~1万5千円になり、将来は1万円米価の時代になるのではないかと言われている。

40年前には携帯電話はなく、車は各家1台、テレビも1台だった。今は家族のほとんどが携帯電話を持ち、車も各家に3台以上、テレビも各自の部屋にある。
また、トラクターは40馬力が140馬力に、田植機は、手歩行用の4条植えから乗用の10条植えに、コンバインは4条刈りが6条刈りになったのに、面積は同じ15ヘクタールのままだ。それではどんなに計算しても、経営が苦しくなるのは当り前だ。

by a-wakui | 2008-03-13 16:12

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