「安心できる農産物」   

食べる側から見て、農産物は安心できるものでなければならない。
では、作る側から見て農産物とは何なのか。消費者に食べて頂くのだから、おいしく安全で、そして安心して頂けるものでなければならない。
しかし、本当にそれだけで良いのだろうか。

毎日毎日、朝から晩まで田圃の耕耘のためにトラクターに乗っているので、考える時間は山ほどある。考え始めたら止まらなくなる。何日も何日もこの問題を考え続けた。
そして気がついたのは、消費者が必要とする「安心できる農産物」をお届けするには、農家も安心して農産物を生産できる環境が整っていなければならない。農家が農産物を作っても生活できないようでは、誰も農業に力が入らない。

農家は収穫できるまで、風・雨・病気・虫害の心配をし、そして収穫できたら価格の心配をする。
最近では、外国からどんどん安い農産物が入ってくるので、1年間かけて育てた農産物の価格も下がり、生活の不安が常に離れない。日本の農家が農業をやめても、安い農産物は入ってくるかもしれないが、様々な問題も同時に起こる。

消費者に安心できる農産物をお届けするには、それを作る農家も、安心できる農業経営ができなければならない。

by a-wakui | 2008-04-21 10:13

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