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 「生産調整参加の自由」   

協会は、創立以来生産調整に参加しないことにより、国に米を販売できなくなった農家の米を替わりに販売することによって、農家の自主自立のための経営支援をしてきた。
しかし、そのことは農家の生産調整に参加しないことをすすめたのではなく、生産調整に参加しないことにより、米の販売先をなくした人を支援してきただけである。

私のこのような考え方は、心ない人達から見たら、農家を生産調整に参加させない悪の言下のように表現する人も出てきた。
私は、平成18年度においても、100人程の会員を生産調整に参加するように提案をした。残念ながら補助金の配分をめぐって、新しく生産調整に参加することはできなかった。

今年は、2回目の団体参加を目指す取り組みになった。
生産調整に参加すると、米づくりに対する減反補償分として、産地づくり交付金が出るが、交付額が平成16年度より3年間固定となった。
そのため、16年、17年、18年の3年間、そして19年、20年、21年の3年間の交付額が固定する。
19年度からの交付額を増すには、18年度に参加しておかないと、19年度からは増えない。
18年度に参加すると既存の参加者の交付金が減ることになる。そのために18年度に参加出来なくなった。

そのため、20年度においては最初から、産地づくり交付金について、既存の生産調整参加者には1円の迷惑をかけない。その上で、大潟村の農家が専業農家として経営を維持できる道があれば、積極的に参加をしたいとの考えで、協会の生産者会員に、生産調整参加の道を提案させてい頂いた。

# by a-wakui | 2008-03-11 14:23

 「生産調整説明会」   

今日協会は、JA大潟村大会議室において、20年度の生産調整の方向性について総会を開いた。総会ではJA大潟村の宮崎組合長の生産調整の説明会と質疑が中心に行われた。
私は生産調整に対して、その成り立ちから強制するものではなく、自主参加を基本と考えている。

そのため、大潟村において生産調整が実質的に強制されていた時には、米を自由に作る、自由に売る運動を通して、生産調整の強制力を排除してきた。
そして生産調整が強制で無くなった時には、生産調整を自分の経営にプラスにするために、参加したい方には積極的に参加することをすすめてきた。また参加したくない人は、そりなりの経営スタイルを構築するため、それぞれの努力をすすめてきた。
農業政策が大きな変化の時を迎えようとしているように、個人の経営環境も長い年月の間に大きく変化する。経営は変化に対応することだと言うが、私は生産者会員の皆様に、生産調整を経営にプラスにすることができるのであれば、積極的に活用すべきではないかと、話をさせて頂いた。

生産調整に参加することにより、認定農業者の資格を得ることができる。農業政策は、全ての政策を認定農業者中心の政策に移行していく。
特に農地の流動化を進めている国は、農地の取得のための融資枠を広げ、利子も19年、20年、21年の3年間は無利子であるとの政策を提案してきた。今までにはなかった政策であり、国も農地の流動化に本格的に乗り出すことにした。
その他にも認定農業者に対しては様々な政策が用意されている。それらの政策を自分の経営にどのように役立てることができるのか、それを考えるのがそれぞれの農家の考えることである。

今日の生産調整の説明は、そのことを重点に説明し、3月20日までに申し込むようにした。会員の皆様の多くは、生産調整に対する考え方を新たにし、それぞれの家庭で充分に話し合うことになったようだ。 

# by a-wakui | 2008-03-10 17:26

「生産調整政策の限界」   

世の中に不満が高まってきた時、その不満のはけ口をぶつけるスケープゴートを創り出す手法は国の内外を問わず、長い歴史の中でどこでも行われてきたことである。
たまたま、農業政策に対する不満が、大潟村の大規模農家に対して向けられてきたことであり、農民の悲しいさがを利用されたにすぎない。

しかしそのことが39年も続くと、文化のようになり、宗教心のようにもなるから恐ろしいものだ。
生産調整が始まった頃は、全国の農協も農家も皆反対し、行政は2~3年で終わると言っていた。

そして39年経つと、全国の農協や農家は生産調整があるから米価が安定すると言い、これからも生産調整の強化を望もうとする。
そして生産調整を発案し、すすめた行政は生産調整政策の限界を感じ、生産調整を実質的に自由参加の方向性にすすめようとしている。

39年間の生産調整の歴史の評価は、将来の歴史家や学者がやれば良いが、現実の世界で農業を営み、農業で生活し、これからも農業に取り組もうとしている私達は、どのような考え方で農業に取り組んだら良いのか、どのようにしたら夢と希望が持てる農業が創造できるのか、今こそ大潟村の真価が問われる時がきたのではないだろうか。

# by a-wakui | 2008-03-09 14:57

「同じ33%でも・・・」   

一般の農家の多くは、兼業農家であり、農家収入の85%以上を農業以外から収入を得ている。そして農地面積も、1.5ヘクタールが平均であるから、33%の減反面積で50アールになる。
多くが専業農家である大潟村は農家収入の100%が農業収入である。また農地面積も平均15ヘクタールであるから、減反面積は33%で5ヘクタールになる。

50アールの畑と5ヘクタールの畑は、単純に面積が10倍だけではない。50アールの畑作の失敗は経営を崩壊させることになる。
その違いが、兼業農家と米専業農家の経営に対する重要度の違いである。その違いに対する考え方の違いが、大潟村の39年間続く、生産調整問題であった。

しかしながら米余りの中で生産調整をすすめなければならない国にとっては、全国の小さい農家が生産調整に参加しているのに、大規模農家の大潟村が生産調整に参加しないのはおかしいという。

そして小さい農家の犠牲の上に、大潟村農家がただ乗りしているという考え方が、全国の農家に、そして全国の農協や行政、そして政治家の中に固定化されていく。

# by a-wakui | 2008-03-08 13:54

「生産調整の矛盾」   

19年度の米価の急落を受けて、生産調整の強化を始めようとしたが、生産調整にとって最も大事な転作奨励金(産地造り交付金ともいう)が、19年、20年、21年と3年間固定することにしたため、新しく生産調整面積を増やすにしても、増えた面積分の奨励金が増えることが問題になってきた。

一般の市町村では、3年間固定の奨励金のため、面積も参加者も原則として3年間固定を考え、そのように計画を立てた。
しかしながら、昨年の米価急落により、20年度の生産調整面積を急遽増やそうとしたが、肝心の奨励金が増やせない状況である。
また、既存の生産調整参加者から見たら、新しく参加者が増えるのは、自分の得るべき奨励金が減ることになる。
奨励金は、特定の個人や農地に対しての既得権益ではないので、参加者や面積が増えれば面積が固定した奨励金を配分しなければならない。
そうなれば、収入が減ることになる。予定していた奨励金が減ることは、農業収入が減ることになる。
単純に考えれば、生産調整面積を増やすのだから、奨励金総額を増やせば良いのだが、そう簡単にはいかないところに解決の難しさがある。

日本で一番生産調整に参加していない県は、千葉県と福島県だという。
千葉県は東京に近いから皆、自分で売ってしまう。福島県は地球温暖化により、それまで新潟の代表品種のコシヒカリが十分栽培出来るようになり、米がどんどん売れるようになったという。
では三番目はというと、秋田県である。その理由は、大潟村が生産調整に参加しないからだという。

生産調整は米が売れないから行うのであり、米が売れるので生産調整をしなければならないところに、もうひとつの矛盾がある。 
いずれにしても、39年前に始まった生産調整問題は、39年後の今も秋田県農業にとって、そして国の農政にとっても大きな問題であることは、今も昔も変わらない。

# by a-wakui | 2008-03-07 16:18

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