「大潟村干拓の真の意味」   

大潟村の田植えも終盤に近づいている。
5月5日まではとても良い天気だったが、5月6日の強風以来、例年以上の寒さと風が続いたため、田植え後の苗が多く枯れ、植え直しをしなければならない人も出たようだ。
私は4月28日から5月5日までかけて田植えをし、一部風に負けたところもあったが、植え直しをする程ではなかった。
JA大潟村の指導より2週間も早い田植えだったので、どうなるか心配したが、幸い天気回りも良く順調に田植えができた。
これから6月上旬までは、水管理が中心となる。

大潟村では、5月25日頃には全ての農家の田植えが終わる。田植えが終わると、今年は大潟村の村長選挙と村議会議員の選挙がある。4年に1回の選挙だが、オリンピックの年と一緒になり、この年はいつも良い天気になる。

国のモデル農業・モデル農村を創るために八郎潟を干拓し、新生の台地大潟村を創ったのだから、今こそ大潟村干拓の真の意味を創造しなければならない。

# by a-wakui | 2008-05-20 13:22

「日本の食糧戦略」   

昨日、EUが減反政策を撤廃するニュースが、日経新聞の1面に出た。EUは10%の面積を減反していたが、世界的な穀物の値上がりや、穀物の輸出国の穀物輸出の規制の方向に対抗する手段としての減反政策の撤廃である。

私がブログを書き始めてもう3ヶ月になったが、この3ヶ月の間に世界の食糧政策が大きな変化を始めた。
今回のEUの減反撤廃をはじめとして、中国・インドの米輸出規制、アルゼンチン・ロシア等の小麦輸出税、FAOの穀物緊急増量計画発表、アメリカ・中国のリン鉱石生産規制、日本の穀物増産計画の発表等々、わずか3ヶ月の間にこれだけ多くの国が食糧の安定供給に関わる政策を発表した。

日本の食糧戦略はどうするのか。私達農家はどうするべきなのか。

# by a-wakui | 2008-05-19 09:09

「離農」   

大潟村の田植えも終盤に近づいてきた。
田植えが終わると、田圃の草取り、畦の草刈、溝掘りと続く。
そしてこの時期になると、春の農作業の疲れを癒すように、タケノコ採り、ワラビ採り、そして温泉旅行等、つかの間の休日を楽しむ。

40年前の入植時の平均年齢が36歳だったので、入植者の平均年齢は今年76歳になり、60歳の私が一番若い。
入植者の80%がすでに後継者中心になり、中には3代目が中心になる家族も出てきた。
残念ながら、入植当時589戸だった農家も、40年経った今では530戸に減ってしまった。さらに、これから数年の間に50戸以上も減ることが予測されている。
せっかく夢を抱いて入植してきたのだから、想う存分農業ができる環境を造ってやりたいものだ。

自分が十分な力を出し切った上で離農するのなら仕方ないが、生産調整のため十分な力を出し切らないのに離農することになるのはとても残念だ。

# by a-wakui | 2008-05-18 13:32

「農業者の高齢化」   

稲が育つ自然の環境も、1日として毎年同じ環境にならないのと同じように、協会の経営も1年として同じようにはならない。

21年前の協会創立の時は、協会の産直の取り組みが食管法違反とばかりに、ありとあらゆる圧力がかかった。
そして平成5年には、考えられない程の冷夏・凶作、そして米不足になり、翌年から10年間は豊作が続いた。
40年前は2年に1度くらい不作になったが、今は10年に1度くらい不作になるぐらいで、そんなに深刻な不作にはならない。
本当に深刻なのは5年後に来る、日本の農業者の80%が65歳以上になる時である。この時には、単純な天候による米不足ではなく、日本の農業者の80%が離農予備軍になることになる。

そんなことにならないように、協会では生産者と会員皆様のネットワーク造りを強化していきたいと考えている。多くの方の記憶からは消え始めているかもしれないが、協会では平成5年の大凶作の時にも、会員の皆様には確実にお米をお届けした経験がある。その経験を生かし、今後もあらゆる取り組みを行って、本当に安心できる協会を創りたいと考えている。

# by a-wakui | 2008-05-17 10:57

「米ヌカ発酵肥料の取り組み」   

協会ではおいしいお米をお届けするために、コシヒカリの子供であるあきたこまちに品種を統一した。
また、化学肥料を減らすために米ヌカ発酵肥料を造り、米ヌカ発酵肥料主体の米作りに取り組んでいる。
そしてさらなる安全と安心のために、残留農薬分析やカドミウム分析システムを導入し、安全が確認されたお米を会員の皆様にお届けしている。その上で、米ヌカ発酵肥料の取り組み年数により、お届けするお米を分けている。

協会がお届けするお米のおいしさと安全、そして安心は皆同じ物をお届けしたいと考えているが、農家の米ヌカ発酵肥料の取り組みの想いを感じて頂きたく、取り組み年数で分けている。
会員の皆様にも、農家の想いを感じて頂ければと想っている。

# by a-wakui | 2008-05-16 13:04

「米(マイ)アルバム」   

協会では今年、様々な取り組みに挑戦している。

そのひとつに、お米の贈答方法に新しい発想を加えた「米(マイ)アルバム」がある。
単にお米を贈答するだけではなく、贈答のお米に自分の思い出、記念になること、今伝えたいことを添えることを考えた。
赤ちゃんの誕生祝い・入学式・結婚式・お見舞いのお返し・趣味・旅行等、何でも自分が感じたそのままを、写真やメッセージを、お米の袋にプリントして贈答する。
祖父母から孫へ、孫から祖父母へ、友から友へ、どんな人にもどんな形でも対応できる。
お米の贈答の新しい形であり、ホームページにも詳しく紹介している。

この考え方を応用すると、1枚からでもPBが出来る。
量販店や通販会社では自社のPB商品を求めているが、販売量が足りないとPB商品に取り組みにくい。
その場合は、協会のやり方だと1枚からでもPBができる。関心のある方には、是非お勧めしたい新商品である。

# by a-wakui | 2008-05-15 16:14

「炊飯指導」   

協会は、秋田県から全国にお米をお届けしているので、同じお米をお届けしても皆炊飯環境が異なる。今までの経験から、桜前線の北上に合わせて炊飯条件も異なってくる。
そのたびに水量を増したり、水温を下げるために氷を入れたりと炊飯条件の提案をする。

また、炊飯釜も、リンナイ、パロマ、連続式、多重式、単式等、メーカーや炊飯方法も多種類ある。おまけに地域によって電圧も異なり、様々な炊飯対応をしなければならない。
協会が業務用の営業を始めた時は、北海道から九州まで、炊飯釜を持って炊飯指導ができる産直会社として営業活動をした。

その営業活動を通して、北海道から九州までの炊飯対応ができるようになった。何事も経験である。

# by a-wakui | 2008-05-14 09:28

「水管理」   

田植えが終わると、田圃の管理は水管理が中心になる。短い苗を大きな田圃に植えているので、苗が水に埋まらないように、また水から外に出すぎないようにと水の調節をする。
田圃の水は、風や温度で蒸発したらネズミの穴で抜けたりする。そのために、晴天が続くと3日~4日で水を足す。
10日程すると、苗も3cmくらい伸びる。植えた当初は水の調節に気を使うが、植えて10日程経つと苗も長くなるので気が楽だ。

協会でも、今までは冬場の管理体制であったが、これからは夏場用の管理体制になり、倉庫も稼動を始める。
低温倉庫の温度は15℃に設定している。11月から5月上旬までは倉庫内は15℃以上にならないのでクーラーはつけないが、5月も中旬になると気温がどんどん上がるので、倉庫内温度を下げるようにする。

温度が高い時と低い時では、袋の接着温度や精米機・色彩選別機の暖気運転の時間も変える。また、水温の上昇により、米の炊飯時間も変える。

# by a-wakui | 2008-05-13 15:42

「田植機の開発」   

5月はじめの連休前半までは高温続きだったが、6日以降は平年並から平年以下の気温になり、連日風が吹いている。
大潟村のほとんどの農家は田植えを始め、20日頃までに90%の田植えが終わる。

40年前の入植当初は、直まきの失敗から手植えになったが、10haの苗取り・田植えに150人もの人手がかかった。その後、15haになってからは、田植機の利用が始まった。
田植機の開発がなければ、人手間もなくなったので無理をしてでも直まきを継続したのだろうか。もしそうしていたら、入植者の3分の2はすでに離農をしていただろう。
技術革新は日進月歩しているので、今の田植機の利用がいつまで続くのかはわからない。

大潟村でも、直まきの研究を続けている方が10人くらいいる。
直まき用の機械は田植え機の改良型で、性能の良い機械ができたが、まだ良い品種が出ていない。
しかしながら、地球温暖化により温度が2~3℃上昇すると、秋田県も直まきが普通になるかもしれない。

# by a-wakui | 2008-05-12 17:12

「食と農の新しい取り組み」   

21年間、米だけに取り組んできた協会が野菜に取り組む。
このことを聞いた人は、米が売れないから野菜に取り組むと思うだろうか、それとも協会が新しい取り組みを始めたことで何かが始まると思うだろうか。

道端の雑草を見て、何かを感じる人と何も感じない人がいる。
木の上の鳥を見て、何かを感じる人と何も感じない人がいる。
どちらを選ぶかはそれぞれの自由であるが、その先には大きな違いが待っているかもしれない。

私は40年以上、米づくり人生を続けてきた。途中何度も野菜に挑戦し、ことごとく失敗してきた。米は失敗しても予定の80%は収穫でき、経費も回収できる。
野菜は失敗すると100%だめになり、米作りの何倍もかかる経費は皆借金になる。
米作りは土を選ぶが、野菜作りは米以上に土を選ぶ。
主食としての米を作るためには水が絶対条件である。そのため日本人は、水の便のある、あらゆるところに米を作ってきた。
そして米が作れない所に野菜を作ってきた。米が作れないところとは、水がない所である。
野菜にとっても水は必要であるから、雨が降る直前に種をまいたり、苗を植えつけたりして、その地域特有の野菜の栽培技術が発展してきた。

そのため私は、野菜が作れない大潟村で無理に野菜を作るのではなく、米が作れず野菜作りに人生をかける農家の野菜を、会員の皆様の食卓にお届けすることで、食と農の新しい取り組みを構築したいと考えている。

# by a-wakui | 2008-05-11 15:31

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