「国際競争力のある農業の創造」   

「昭和の農地改革」は、土地は耕作する者が所有することを基本として、地主の土地を小作人に分配した政策であった。この政策により、農地改革前に284万戸あった自作農が541万戸へと飛躍的に増加したため、改革の目的は達成された。

しかし、昭和の農地改革の断行から60年の月日が経ったことにより、日本の農業経営は著しく非効率的なものになり、国際的競争力もなく、農業後継者が育たない理由にもなっている。結果として、300万人の農家の60%が65歳になり、今後10年以内に300万haもの農地が耕作放棄される懸念が高まっている。

平成の農地改革は、昭和の農地改革で実現できなかった所有と使用の分離を計り、農地の集約を国の責任で進めることにより、国際競争力のある農業の実現を進める。

# by a-wakui | 2008-11-16 13:11

「平成の農地改革」   

農業に取り組んで41年、協会を創立して21年、「若者が夢と希望を持てる農業の姿の創造」を夢見てきた。農業に法人経営を取り入れる、民間企業の参入を進めるなど、様々なことを考え、自分なりに協会創立などに取り組んできたが、何かが足りないのではとも常々考えてきた。

それは、465万haの農地は300万人の農家の個人所有であり、農業をやめるも継続するも全て個人の自由になっている。つまり、耕作を放棄するもしないも個人の自由である。また農地は一戸当り平均1.5haと少なく、それも数ヶ所に分散し、それぞれの農家の土地が複雑に入り組み、パズルのようになっている。この複雑に入り組んだ農地を集約することができなければ、農業の近代化は無理である。

農業の近代化のためにも分散された農地を集約し、経営体としての規模拡大をすすめるためには、「平成の農地改革」を進めることが必要である。

# by a-wakui | 2008-11-15 11:53

「農業の近代化」   

当然のことながら、農地の貸し借りが簡単にできるとは考えていない。各県にモデル地区をつくり、貸し出す人の税制、相続、譲渡などあらゆる条件を解決できる政策が必要である。

農村では昔から土地改良事業などで、地域の一体化事業が行われてきたが、「安ずるより生むが易し」かもしれない。生産のための農地の集約と集積が行われ、コストの安い農産物ができるようになったら、今度は加工、販売のための農村起業を行わなければならない。農地の集約により、労働力に余力が出ることを想定し、地域の農産物の加工と販売に全力を挙げることにより、はじめて農業の近代化と農村の活性化が生まれる。

そのために、農業には様々な民間の知識や技術ノウハウが必要になる。

# by a-wakui | 2008-11-14 13:32

「農家の意識調査の必要性」   

農地を借りる側に対しては、一定の基準をパスできれば誰に貸し出しをしても良いが、国としては国民の食糧生産のための事業であるから、そのための基準をつくり、その基準を守らせれば良い。守らなければ貸し出しを中止すれば良い。

しかし、農地を借りる場合に農家の反応はどうだろうか。10年前、30年前にこのような話をすると、弱い農家を切り捨てるのかという声があったかもしれないが、今はそのような声は少ないのではないか。早急に全国の農家の意識調査をするべきである。今後農業を継続するのか否か。具体的な条件を出して一戸一戸の聞き取り調査をするべきである。併せて、農地を貸す意向があるか否かを聞く必要があるのではないか。

今まで40年間行ってきた生産調整政策とは異なり、地域農業の農村のあり方、日本人の食糧生産のあり方について真剣に考える時がきたのではないか。

# by a-wakui | 2008-11-13 13:18

「農地の利用方法」   

農地の利用方法としては、2通りが考えられるのではないか。

1つは農業経営として成り立つための面積を用意することである。それは、数百ha単位の面積でも良いのではないか。栽培する作物によって必要面積は異なる。農地の貸し出し先は農家にこだわらず、民間個人、民間企業など、あらゆる団体に貸し出し、条件は農産物を生産することであれば良く、その条件が守られているか否かの基準をつくれば良いのではないか。

2つ目は、経営としてよりも趣味としての農業のための貸し出しで、農機具を購入しなくても耕作できるような面積を確保し、趣味としての農業経営が実現できるようにすることが、農村の社会政策としてとても重要である。

# by a-wakui | 2008-11-12 14:14

「農業生産現場の改革」   

日本の農業政策を考える場合、最も大事なことは生産の現場の改革であり、また最も難しいことでもある。それは300万人の農家が465万haを個人所有し、その農地が点在していることである。

そして、それぞれの農地がそれぞれの考え方で、農地の利用を考えている。農家の所有を保障しながら、国民の食糧生産の使用の場として提供して頂く方法を考えなければならない。それができるか否かは別として、次のような考え方を持ったら良いのではないか。

国が主体的な関わりを持ち、実施は地方行政が主体となって行う。土地の売買の伴わない農地保有合理化事業である。国が農家個々から農地を借り入れ、希望する農家に貸し出すことにより、国が農地の集約集積を行い、個人を含む経営体に貸し出す。農家から借りる代金、貸し出す代金は、それぞれの条件で異なるが、それらにかかる費用が国民の食糧確保のための税金であれば国民の理解が得られるのではないか。

# by a-wakui | 2008-11-11 14:15

「農業政策から食糧政策へ」   

日本の農業政策に必要なことは、農業政策は農業の問題としてよりも国民の食糧政策であると考え、国民に対して理解を求めることから始まる。

今の農業政策の延長では、国民から見ると農業政策は農家保護にしか見えない。農業政策ではなく食糧政策としての位置づけが明確になることによって、国民のための政策としての理解が得られるのではないか。

日本人の国産指向が高まったと言っても、加工食品の原材料の国別表示ができていないため、国産原料使用という差別化の競争ができにくい。また国産農産物のコストを下げる生産体制の確立は重要なことであるが、公平で公正な競争ができる社会が確立していないと、その努力も無駄になってしまうことが考えられる。

# by a-wakui | 2008-11-10 19:08

「日本の農業政策の分岐点」   

日本の農業の現状には、生産の現場から見ると、おおむね昨日書いた通りのようである。また食糧自給率では、カロリーベースは40%であるが、穀物自給率では28%しかない。米の生産は800万トンあるが、MA米を77万トン輸入し、主食用の麦90万トン、食用大豆10万トンを生産し、他に飼料用穀物2000万トン、油脂用大豆500万トンを輸入している。

日本の農業者の生産基盤が大幅に弱体化する中で、これからも食糧の確保を外国に依存するのか、国内の自給率の向上に道を拓くのか、日本の農業政策は分岐点に立っている。

国民の食糧を生産する産業である農業を改革することは、国の全ての政策に最優先する事項であり、また最も急務な政策ではないだろうか。

# by a-wakui | 2008-11-09 18:53

「日本農業の現実」   

私は、ブログを通して自分の考え方を整理しようと、この9ヶ月間同じ内容を何回も書き続けてきたが、これは私自身の将来の農業の姿に対する、私の迷いの結果でもある。

ようやく農業の将来に対しての考え方に、自分なりに納得でき、他の人に対しても発言できる考えがまとまってきた。その基本的な考え方について、改めて整理してみる。

(1)、日本の農地面積は465万ha(水田254万ha、畑117万ha、牧草地62万ha、
樹園地32万ha)あり、水田の内水稲が約150万haで、転作が約100万haである。
総面積の中で耕作放棄地が38万haで、不作地が20万haも含まれる。

(2)、農業就農人口は299万人であり、65歳以上が60%、65歳以上が180万人になり、10年後には180万人が農業をやめる予備軍である。
30歳未満の若者は3万人であり、農業に参入する新規学卒就農者は年間数百人しかおらず、このままでは30年たっても日本の農業就業人口は3万人程にしかならないと考えられる。

(3)、465万haの農地は300万人の農業者が個人所有をしているので、1人当り1.5haである。また1.5haの農地は点在しており、それぞれの営農にも不都合な状況である。

(4)、農機具が高価なため機械が更新できず、機械が壊れたら農業をやめようと考えている農家が大多数である。

# by a-wakui | 2008-11-08 08:13

「国民の食糧確保のために国がやるべきこと」   

国は、今までの米を減らすための生産調整の奨励金をやめ、農業をやめようという地主から農地を借りるための借地料として国が立て替えをする。その金は国民の食糧確保のためであり、農家保護とは異なるので、国民的合意は得やすいのではないか。

また、希望者に貸し出す場合には、経営ができる借地料にし、借入料金と貸出料金に差が生じる場合には、それを食糧確保の補助金として考えるようにしたら良いのではないか。

# by a-wakui | 2008-11-07 09:02

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