「残された農地」   

どんなに立派な政策でも、当事者がその必要性を感じなかったら、政策を受け入れることはしないのではないか。
今までは確かにその通りだっただろう。

私の身近な話だが、義父が20年ほど前に、「俺は死んでも農業をやめない」と言ったことがある。その義父は交通事故で10年前から寝たきりになり、今年、91歳になる。
日本中の農家の多くは、私の義父と同様に、死んでも農業をやめないという信念を持っているだろう。
しかし現実は、そんな信念は何の役にも立たないことを実感させられる。

日本農業は、近い将来、農業者が急速に離農することを現実のものとして、その将来に備えなければならないのではないか。

農業をやめることは、恥ずかしいことではなく、まして犯罪でもない。大切な農地を荒らしておくことの方が恥ずべきことである。残された少ない農地をどのように活かすか、真剣に考えなければいけない時期が来たのではないか。

# by a-wakui | 2008-09-18 09:18

「農業経営の改革」   

30年以上前から、このような時代が来ることを説き、その時が来た時のために、農業経営の改革をしなければならないと私達に教えてくれていたのが、武田邦太郎先生だった。
その時が来た時のために、基盤整備を進め、機械化農業ができるようにし、将来100haでも200haでも経営ができるようにと、熱心に説いていた。

先生の話を初めて聞いてから30年が経ち、ようやく先生が説いた状況になってきた。
30年前から先生が一生懸命に説いてきたことにより、一定の面積は基盤整備が進んできたのではないか。

しかし、残念ながら基盤整備は進んでも、農地の流動化は全く進んでいない。
その理由は、農家にとって農地は最後の資産になっているからである。

農家は資産である農地を他人に貸すことにより、自分の所に戻らないのではと心配し、他人に貸すことを極端に嫌った。そのため、農地の流動化により、規模拡大を進めようとしてもできなかった。

# by a-wakui | 2008-09-17 18:42

「農地の流動化」   

今までの農地の流動化は売買が中心であったが、農地の価格が下がることにより、これからは売買ではなく、賃貸になるのではないか。

トラクターは田圃を耕耘する道具であり、田植機は苗を植える道具である。コンバインは稲を刈る道具であるように、水田は稲を育てる道具と考えることが大事なのではないか。
当然のことながら、土地を貸したい人と借りたい人の割合が同じになることは少なく、需要と供給バランスが合わないことが考えられる。

今は賃貸料は地域の農業委員会で決めている所が多いが、これからは貸す人が少なければ借用料は上がり、貸す人が多ければ、借用料は下がる傾向にならなければ賃貸による農地の流動化は進まないだろう。

では借用料はいくらぐらいになるのだろうか。農地のあがりからの収入で借用料を払うことになるから、収入に見合う借用料が自然に決まるのではないか。

# by a-wakui | 2008-09-16 08:07

「農業生産量」   

農水省の平成18年度の統計を分析すると、現在の平均耕作面積は1.6haであるが、近い将来、1人当り150haの農地を耕作しないと、現在の農業生産量を維持できないといわれている。

中でも秋田県は1人当り300ha耕作しないと、今の耕地面積や農業生産が維持できないといわれている。このような時代が何年後に来るのかはわからないが、農業従事者の過半数が65歳を越えていることから考えると、早くて5年後、遅くても10年後には動きが見えてくるのではないだろうか。

当然のことながら、日本中が一斉に動きだすのではない。地域の事情により、農地の流動化の速度は異なるだろう。

# by a-wakui | 2008-09-15 08:55

「日本農業の未来」   

40年前に減反政策が始まった時は、稲作面積が280万ha、10ha当りの収量が500kgで、総生産量が1400万tであった。
この総生産量を、減反により減らすことが、減反政策であった。

そして減反政策が40年間続いたことにより、耕作放棄地が約40万haになった。40万haとは、生産量にすると200万tである。また農地の宅地転用面積も、約20万haで100万tになる。
そして約60万haの減反で300万tの減産をし、約160万haの米作で800万tの生産を基本としている。

40万haの耕作放棄地は東京都の面積と同じくらいだといわれているが、このほとんどが、基盤整備ができない山間地に集中している。そのため、今後米づくりに戻すのは極めて難しいと考えられる。当然のことながら、宅地に転用されたところも米づくりに戻ることはない。

そうなると、日本の米づくりができる面積は、220万haで1100万tの生産量しかないことになり、現在の生産調整はその数字を基本として計算されている。
この220万haを有効に活用し、主食用米と加工用米、また輸出用米を生産することにより、日本農業の未来を創造することが、日本の農業政策の最重要政策になる。

# by a-wakui | 2008-09-14 18:27

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